効率的なC++

もうちょっと真面目に書いておこう。
ついGBAに興味をもったC++のパフォーマンスプログラム本。
「Efficient C++
過信はよくないが、C++が(速度面で)Cに勝てない!と思っている人は読んでおくと吉。
「えーC++って遅いじゃん」と言われたらこれを読んで見せつけろ!
柔軟性を失うが、速度を得るという選択肢をきちんと書いてあって好印象。
とにかくinline指定すれば良いってものじゃない、とか
再帰はinline化できない、とか
基本的なことから、
C++ゆえの暗黙的なオブジェクト生成に気をつけるべき、
といった見落としやすいところにも触れている。
薄いし読みやすい。


C++はCに比べて不可視な「速度低下」があるので、読んでおいて損はない本。
STLの利用に関しても触れているが、
当たり前のように局所的な利用に限れば「汎用的なルーチン」が「専用のルーチン」に勝てる筈がない。
利用に特化した場合にでるパフォーマンスの差異はそれほど大きい。

が、80:20の法則により、すべてに「専用」の労力を裂くのは馬鹿らしい。
最適化の労力をさくべきところと裂く必要のないところを見極めるためにも、
最初はSTLでよく、
どうしてもここのせいでスピードがでない、という場合に最適化のメスをいれれば良い、
といった帰結が為されている点を好ましく思った。


なんか関係ないけど表紙が「赤いインスタント」に見えるのはMTGの意識しすぎか。
クリーチャーに3点くらい入りそうな気がしてならない。

Efficient C++パフォーマンスプログラミングテクニック

Efficient C++パフォーマンスプログラミングテクニック

  • 作者: ダブブルカ,デビットメイヒュ,浜田光之,Dov Bulka,David Mayhew,浜田真理
  • 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
  • 発売日: 2000/07
  • メディア: 単行本
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