誰にでも何かの才能があるものよ。もちろん、どうにもならない人だって少しはいるわよ。
でも、その合わない人たちをコントロールするために、
組織やプロセスをつくり上げるなんてできないわ。
合わない人には出て行ってもらって、
残っている人たちのために組織やプロセスをつくり上げなくちゃ。
企業が平均レベルなのは、それで妥協しているからでしょう。
企業や社員に、それ以上のことを求めていないからよ。
「アジャイルプロジェクトマネジメント」
の中にある一節である。
この本はアジャイルのための様々な原則とプラクティスが書いてあるが、
要するに「信念」の本である。
職場をよくしたい、
こうしたい、ああしたい。
これが駄目だ、あれが駄目だ。
そういう話はよく耳にする。
枚挙に遑がない。
しかし、
「改善された」という話は殆ど耳にしない。
何故だろう?
この本が述べている事は要するに「信念」の問題である、
という事である。
もちろん、信念は行動として表現されなければ全くの無意味で、
加えて述べるのなら信念は継続のための燃料になり、
周囲を巻き込むための材料にもなるわけで、
絶やすわけにいかないものである。
が、
実際「愚痴」という形で発露してしまい、
それが形を成す事がない現状が現実である。
それは様々な形の障害がある事も原因ではあるが、
「信念」が本物ではない、ということもあるのだろう。
私は、毎日仕事に行きたくてたまらなくなるような場所で仕事がしたいの。
つまり、
精一杯尽くせる職場、
私の貢献を認めてくれる職場、
質の高い製品を提供したいとみんなが考えている職場、
そして、遠慮せずに自分の意見をはっきり言える職場ね。
...
でも、本当にみんな、喜んで貢献しようとしているのかしら?
それとも単に茶々をいれようとしているだけなのかしら?
仕事でわくわくすることがなくなったら終わりじゃないかな。
少なくとも躍動する信念を持って仕事ができる環境を求め、
作り上げる事もプログラマに課せられた命題の一つだろう。
プログラマはプログラマという職業に就く訳じゃない。
プログラマという生き方を選ぶのだから。
アジャイルプロジェクトマネジメント 最高のチームづくりと革新的な製品の法則
- 作者: ジム・ハイスミス,小野剛,平鍋健児,高嶋優子,小野剛
- 出版社/メーカー: 日経BP出版センター
- 発売日: 2005/06/09
- メディア: 単行本
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