自由殺人
- 作者: 大石圭
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2002/09
- メディア: 文庫
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巷では「DEATCH NOTE」だとかありますが、「自由殺人」も根幹のテーマは同じ。
「もし殺人をするための自由が与えられたらどうしますか」
自由殺人でもたらされるのは「爆弾」。突然それを手に入れてしまった人たちはその力を使って様々な殺人を犯す。
非現実的な超能力ではなく、現実にあり得る爆弾という力。それは小説であるとはいえ「あり得ない」とは言い切れないリアルさを抱かせる。
こうした欲望や悪意をさらけ出す小説は読んでいて様々な事を考えさせられる。他人の命を自由にする権利がもし自分にあったら……。
ドロドロとした汚泥の感情が渦巻く内容は完全に大人向けなのですが、悪意にふれても大丈夫な人にならおすすめ。
恐ろしきは人の心なり。