殺人密室ゲーム王手飛車取り(歌野晶午)

密室殺人ゲーム王手飛車取り (講談社ノベルス)

密室殺人ゲーム王手飛車取り (講談社ノベルス)


 最近頑張っている歌野さん、新刊。
 Webを利用して推理合戦みたいなことができないかなぁ(推理ゲームね)、とは思っていたけれど、こういうこともできたか、という発見。ある種のリアリティを秘めた作品だと思う。

 完全にゲームといった感じで進行するので、新本格とかに慣れていないとちょっとナニに感じるかも。
 Webカメを使って邂逅するメンバの中で繰り広げられる現実を舞台にした推理ゲーム、これを面白く読めてしまうのはきっとミステリ好きだからかもしれないけど。古典をふまえつつ歌野さんらしい感じで読みやすく良い感じ。

 久々に一気読みできて良かった。最後のケースはどうしたらイイか、考えてしまうなぁ。


追記:
 作中でハンドル名はパーソナリティを表す、という表記があるけれど、どうだろう?
 あまり関係ないような気がするなぁ。
 安っぽい感じとか、あまりなさそうなハンドルだったりするのは、これはこれでありかと思うけれど。
 
 あと、類する作品は幾つかあるのですが(「パソコン通信」の時代から)これが面白いのは、絵が浮かんだこと。
 Webカムの前で乾杯とか、打ち上げとか。
 この路線だとネットゲーム殺人事件とかでるかもなぁ。

 アカウントハックで偽装アリバイ!! ……お。さらにチープ。